Friday, June 23, 2006

Demune - Crossbreeding and Grafting






listen here

全然関係ない話だけど、私の友人が「久しぶりにNasの"Illmatic"を聴くと、青春時代を思い出して泣けるんだよね。」としみじみ語るので、そんな彼のことを殴りたいほど羨ましい、と思った。なぜなら私の青春時代の音楽は、狭くて暗くて臭い部屋のなかで独りで聴くのがすごく似合うものばかりだったから。(BEST OF JAPANESE HIPHOPとか)

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hueが「カナディアン・ナードヒップホップ」として端的に切り取った美しい景色ばかりに目を奪われていたから、そういえば00~02年のカナディアンヒップホップって欝で病的なビートの上でヒキコモリがひたすら呻いているようなノーフューチャーな代物だったことを忘れかけていた。あの頃の私はなんであんなものを嬉々として聴き続けることができていたのだろう。今思えば正気の沙汰と思えないけど、なんだかとても懐かしい。大学青春時代の真っ盛り。どうかんがえても非モテの極致。

これは、かつてのPlague Language勢やKnowself、Bending Mouth、Recycloneなどのカナディアンヒップホップのドス黒い残留思念の塊のような作品。いまやメイン/アンダー、実験/保守かかわらずスタイリッシュな作品が多く好まれる中で、この薄汚いドブの中に首を突っ込んで思いっきり深呼吸しているような音とラップには全く惹かれる要素も売れる見込みもないが、今ではあまりにアヴァンギャルドで自虐的なその姿勢が聴くものに鮮烈なインパクト(トラウマ)を与える。趣味が非常に悪いトラックのうえでオッサンがキモイうなり声をあげる瞬間、多くの人にきっと殺意が湧くと思うが、00~02年のナードラップファン(推定30人)は絶対に泣くはず。