Saturday, May 06, 2006

Five Deez - Kommunicator






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真夜中に寺の鐘と木魚がボンボンポクポク鳴っているかのようなDJ Krushの"寂"のノーフューチャーな音を初めて聴いたとき、「安楽死してぇ」と心の底から思った。

世の中には、たとえ享楽的で刹那的であろうが他人に活力を与える音楽や、ヲタ臭くて頭デッカチであってもクリエイティビティを感じる音楽がたくさんあるが、 "寂"にはそういったものの真逆の要素-負のオーラがとことん凝縮されていて、その内容に絶望しつつもDJ Krushの手腕と懐の深さに改めて畏れ入った。この作品の呼称は「寂」というより「三途の川」の方がふさわしい。

Five Deezの"Kommunicator"はそこまで業が深いわけではないが、01年にリリースされたジャジーヒップホップの金字塔"Koolmotor" からむこう「まるでドラムの魔法使いや!」と一部で囁かれていたらしいFat Jonの官能的なビートは、その肉感と実験精神を残してダークサイドにゆっくり堕ちていった。

やたらと複雑でひたすら観念的なプロダクションの瘴気と、決まったレールの上から1mmたりともズレようとしない一本調子なラップが相まって、約1時間にわたり無数のタコ足ライクな肉の触覚に延々と嬲られているかのような気持ち悪さと気持ち良さを体感できる。この作品から「音楽のロマンチシズム/ファンタジー」を感じるには難しいかもしれないが、エロアニメ的なファンタジムというか「音楽のエロチズム」は存分に感じられる。

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